橈骨神経麻痺
 橈骨神経麻痺を考える3
 相談内容から     こんた治療院
 

 橈骨神経麻痺を考えるを執筆してから17年が経ちます。臨床数もかなり増えて様々なケースを治療しています。今回はメールでの相談で多い内容とそのケースにて気がついた点などをコンテンツに書いてみたいと思います。
 また、橈骨神経麻痺を考えるに、症例ケースも追加してあります。

 
 圧迫によるケースで最も多い橈骨神経麻痺の原因
 

 圧迫による原因で最も多いものは、飲酒して熟睡後に麻痺したケースです。特に多いのが年末、年始の飲酒シーズンです。
 通常ならば、腕がシビレると睡眠中にも知覚神経がその信号を脳に伝えて、脳が覚醒して体位変換をしたりして、橈骨神経への損傷は免れるはずですが、アルコールが入った状態ですと人体は麻酔様の状況下にあり、こうした状況を回避できない為に長時間の圧迫で起こるものと考えられます。
 さらに日頃の疲労が加わるとこうした条件が整ってしまうと考えられます。

 
 上腕骨骨折における整復手術にて、術後の橈骨神経麻痺発症のケース
 

 最近では上腕骨の骨折の整復手術にて、術後の橈骨神経麻痺の相談ケースが更に増えています。レントゲンで術前の写真と整復後の写真を見ると、その先生のアプローチの仕方が皆さん個性的であると共に、金具の固定などで神経圧迫されていたケースや、関節拘縮における術後のケアリング不足など様々な問題をかかえて、私のもとに相談に訪れます。私も難題を強いられる事も多くなっていますが、損傷した神経の様子からどの様な事態が起こっているのかを推測する事に努めています。
 患者さんのお話を借りると、先生は神経には傷を付けていないと口をそろえて話していますが、3ヶ月経過しても動かないとの事で私の所に駆け込んで来ます。通常の不全麻痺ですと1ヶ月〜2ヶ月の状態で動きが出てきますが、3ヶ月ともなると事実上は神経の損傷がどこかに存在する事を疑うと共に、神経回復の条件が整っているかを考えなくてはなりません。もっとも、こうした段階より先に、先手を打って早期治療を開始した方が良い事は確かではあります。もっとも、総ての神経の麻痺治療における事実上の私のスタートは、いつも数ヶ月経過してからの依頼が圧倒的に多く、8割が3ヶ月以降も動かないケースからの治療スタートです。神経回復の条件を整える事は逸早く行っておく事は非常に大事であるとお話しいたします。

 
 骨折によるケースで最も多い橈骨神経麻痺の原因
 

 男性の場合は、腕相撲や野球の投球にて上腕の骨折が多く、その際の神経損傷でのケースが多いです。また、骨折後のギプス固定などによる2次的橈骨神経麻痺も多くこちらのケースでは子どもからも多くみられます。特に小児のケースですと、リハビリなども指導が行き届かないために、長期間の放置が見受けられます。こうした問題を上手に指導しながら、回復させる為には高度なテクニックが必要になります。

 
 神経切断により縫合後、神経回復がおそい
 

 様々な原因によって、橈骨神経が切断され、手術で神経を縫合したがなかなか回復しないというケースがあり、そういったケースを多く手掛けています。
 こういったケースでは、まず患部の腕が実際に診てどのような状態なのかを把握してからでないと、治療計画をたちあげることはできません。なぜ麻痺の回復が悪いのかを把握する必要があるからです。確実に神経縫合し、神経伝達がされている事が解れば治療する目的がはっきりとします。
 神経の損傷度で、一番重度なのは切断による神経損傷です。切断の場合は神経のみならず、近位の筋肉や動脈においても損傷され、私に要求されるのはそうした箇所の同時治療です。基本的に神経はつながっていても、神経に対し栄養の供給できる動脈の確保と関節を介して運動のできる筋肉の確保ができなければ、神経が回復しても上肢は満足に使う事はできません。そうした事もあって、実際に診る事が治療へとつながってゆきます。

 
 麻痺後回復せず時間の経過が長い
 

 私のところには、長期的に回復しないケースが多く来院しますが、本当のところはもっと早めに来てほしいというのが本音です。なぜかというと、時間の経過とともに様々な合併症をかかえてくるからです。合併症は筋萎縮や関節拘縮といったものですが、早めに治療を加えておけば、こうした問題も軽度でおさえる事ができ、神経回復とともに順調に運動機能も回復するからです。
 早めに御相談から治療へと進む事ができれば、こうした問題にもアドバイスができ予後は良好になると思います。

 

  こんた治療院の橈骨神経麻痺の治療について
 

 治療の主軸は、鍼治療です。またマッサージも併用して加えます。運動療法(リハビリ)をさらに重ねて麻痺を回復させて行きます。同時に合併症である肘の関節拘縮の予防と除去をしながら、神経麻痺を回復させます。この肘や肩関節の拘縮予防については特に手術後の患者さんが大多数持ち合せている合併症ですが、同時に加療してゆく作業です。
 私の治療では、低周波などの電気治療は一切行いません。総べて、徒手にての治療です。

 
  通院についてのご相談ですが
 

 私の治療は、末梢性麻痺においては1週間に1度の治療で充分と考えています。治療の間に自分で行うリハビリの指導などをして1週間後に経過を見る方法をとっています。早い人ですと治療直後から、運動がみられますので、こうした1週間に1度の治療で充分と考えています。その為に、遠方の方でも通院は可能です。

 
  上肢の麻痺、その他の麻痺治療に関して
 

 橈骨神経麻痺のみならず、各種神経麻痺を治療しております。一般的に上肢の神経麻痺では橈骨神経麻痺が多い為にコンテンツで書いておりますが、こんた治療院では麻痺の治療に関しては総ての麻痺に対応して治療をしておりますので、御相談などいただけるとメールでお返事できます。

 
 是非お待ちしております
 

 こんた治療院は小さな治療院で、田んぼのまん中にあります。のんびりとした風景がみなさんをおもてなししてくれますので、お子様から安心して通院できます。麻痺という病気も本当にやっかいなものですが、長期的に動かないと本当に心が不安になりますね。気分転換も麻痺には本当に良い薬になります。

 
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