PMSが引き起こしたとされる、情緒の不安定は、現在はこんな所で問題になっています。例えば、犯罪や暴力への移行です。幼児の虐待などでもこのようなPMSによる情緒不安定が引き起こしたとされる例があるようです。他国では刑事事件の際に、このPMSの有無を考慮に入れて裁判を行うそうです。また薬物の乱用や、アルコール依存症へのきっかけもこのPMSが関与している事があるそうです。
この場合ですと月経前不快気分障害(Premenstrual Dysphoric Disorder)といって、PMDDと言われるものに区分けがされています。PMSでも特に情緒不安定が強調されているもので、著しい抑うつ気分、強い不安、不安定な情緒、興味の減退等の症状が12ヶ月以上、月経周期の黄体期の最後の週に定期的に現れ、月経が始まって、3日程度で寛解しはじめるもので、一般的には10代〜20代にかけて発症し、徐々に症状が重くなり、閉経とともに症状が寛解する事が多いというものにあたるそうです。こういった重篤な場合は、やはり心療内科の医師の担当するものであると理解し、専門医の診察を受けるのが優先です。
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