目からくる肩こりを考える
肩こり各論

         こんた治療院


 
 みなさんの生活において、眼という器官から肩凝りへの影響を考えている方が多いと思いますが、実際に私もパソコンをするようになって、目薬をさしてみたり、自分ではり治療をしてみたり、マッサージをしたりして疲労をとっています。
 今回はそんな『眼からくる肩凝り』を考えてみましょう。またここで言う肩凝りとは、首と肩または背部の広い範囲を指します。以下『肩凝り』と記載いたします。
 
   
原 因
  ◎ 眼の疲労の原因を考えてみましょう。
 
環境から
◆自然光と照明(生活・仕事の照明環境)

  自然光(日の光)の割合いが極端に少ない場所での生活。これは主に日中でも照明機具に頼らなければ、作業できない環境などを指します。例えばデパートなどの売り場や会社の事務室、地下室など、照明機具に頼らなければ仕事ができない場所で仕事をしている場合。このような環境の場合に明るさが不足しがちになるケースが考えられます。すると眼には大きな負担となってはねかえってきます。
 照明のきつすぎる環境での仕事としては。バックライトやスポットライトを使っての仕事。舞台などで照明がきつすぎると、女優さんなどは眼が赤く腫れ上がってしまいます。またレントゲンの診断につかうシャーカステンや写真家の使うネガをチャックするバックライト方式の機具は、長時間の使用では眼の疲労が現われます。勉強などで使っているライトも設置場所によっては、眼の疲労を早める場合があります。このように明るさが強すぎる環境でも眼への負担は増大します。
 自宅においても自然光が入りにくい場所での主婦業は、知らす知らずのうちに眼の疲労が重なってきます。また夜寝る前の読書や暗いところでの読書も眼には負担が大きいでしょう。

◆都市部と地方(視覚的な緊張感の有無)

 都市部と地方では眼を緊張させる機会が圧倒的に違います。例えば自動車などではその運転時の緊張状態からいうと信号の数や交差点、車の台数、歩行者の数、自転車の数、道幅の問題、車の流れ方など比較すると、都市部では圧倒的に眼の緊張を強いられます。歩行者の立場でも、交通量の多さや、建物、人など同様です。しかしこのような都市部の環境で生活していると、この緊張感が身についてきて、とりわけ眼性疲労を実感しなくなり、日常当たり前の緊張として苦にならなくなります。眼を緊張させるレベルに慣れが生じ、安定する為と思われます。
 しかし逆に都市部の人が地方へ移動した場合には、眼の緊張から解放されますが、同時に注意力にも緊張感が失われる為に自動車事故などを起こすと言われます。地方の人では考えられない場所での事故は、この手の問題に加えて、普段からハイレベルの眼の緊張感によって起こった、慢性眼精疲労に気がつかない場合も考えられます。

作業から
運転やテレビ観賞(視覚的変化の多い仕事や日常生活)

 自動車の運転や電車の運転手さんなどの運転行為は、視界が常に変化している為に眼の疲労度も非常に強いものです。
  またテレビなども同様です。特に子供の場合は視覚から得た情報は、大人より感情的に捕らえるために、画象に対しての集中力は大人以上です。教育的なビデオにおいても、あまり緊張感を生じさせるような画象ですと眼の疲労に留まらず、気分まで悪くなります。
 近年小学生もパソコンをする時代になりました。テレビゲームより近い距離で作業する為さらに肩凝りなど大人顔負けの症状もでてきそうです。

肉体的疲労と精神的疲労(慢性的疲労感)

 日常において精神的虚脱感や肉体的疲労感が改善されないと様々なトラブルが起きます。眼の疲れもそういった総合的疲労感が出現すると、訴えの一つにあげられてきます。

眼疾患や
その他の
病気による
もの
眼球の問題から生じる影響

 近視、遠視、乱視、白内障、緑内障、飛蚊症、葡萄膜炎など

その他の疾患からの影響(眼球外)

 顔面神経麻痺による閉眼不全、逆さ睫毛、ものもらいなど

 

眼の疲労から肩凝りがくる理由は?
 

 では上記に記載した眼の疲労と肩凝りの因果関係はどうなっているのでしょうか?私の考えるところでは、眼と姿勢、眼と集中力(脳の疲労)の2つが大きく関係していると思います。

 
 
眼と姿勢と肩凝り

 眼が疲労してくると、我々は姿勢を変える事によってそのサポートをする事があります。特に眼と作業している物が近距離の場合は短時間に、眼の疲労を訴える事が多いですが、同時に肩凝りの発生率が高いです。その時に姿勢は眼の焦点を微調整するために首や上体を微妙に調整して、安定した位置を確保します。しかし首は外見からは固定した位置を確保しているように見えますが、微弱なスイングをしています。
  首の関節は頚椎として人体の関節の中で、一番動かす関節機関です。これは眼や耳と連動して動くだけでなく、食事をしたり、強いては脳への血流をうながしたりと非常に多くの動作をサポートしています。とりわけ物を見るという事は、首を動かす事と同時に行われる動作なのです。このことから眼と頚椎の関係は密接につながります。
 そして上肢を使っての動作環境では、みなさんが日頃肩凝りで訴える筋肉がなにかと良く働いてくれます。
 以上の事を考えると、眼からくる疲労は肩凝りに影響を受ける事は納得いただけると思います。

眼と集中力と肩凝り

 眼の神経は脳神経で動眼神経、視神経、滑車神経、三叉神経、外転神経に支配されて正常に働きます。眼球はカメラの役割をはたし、情報伝達や情報収集の指令塔は脳が行っています。そしてその伝達事項は血流の流れとも関係して来ます。するとこの眼と脳と血流の3者の関係がうまく行かないとストレスが発生して来ます。
  脳を中心とした場合は脳の疲労による集中力低下、血流不足によるものは単純には肩凝りとして、眼を中心とした場合は視力低下が先に訴えとなって後に各々の症状が出現して来ます。しかし理論上の区別はつきやすいものの、実際には同時進行して自覚症状が現われる頃には自覚的に区別がつかなくなっています。 こんな場合でも肩凝りはしっかりとその証拠を残して来ます。

 

眼からくる肩凝りを解決するには?
 

◆家庭でできる方法としては、窓に薄いレースのカーテンをつけると、部屋の奥まで明るくなります。この方法は、自然光を部屋の奥まで取り入れる方法として古くから知られています。眼の負担を少なくすると同時に、お部屋の模様替えなどにも工夫をしてみるのも良いかと思います。また机と椅子の高さ調節をしたりしてみましょう。
◆眼を使いながら休ませる方法として、外へ出て遠くに視点をあわせてみましょう。近くに焦点を合わせる機会の多い人は、特に遠位を見る事によって眼の運動になります。良い気分転換にもなります。
◆一日の内に10分程度目をつぶって休ませてあげる機会をつくりましょう。眼の疲労を強く感じる人は連続して眼を使用するのではなく、時々眼を休めてあげる努力をしましょう。また、眼を休ませる時には、温または冷タオルを眼の周りを中心に湿布感覚で刺激しながら、眼を閉じて10分間の休息をとってみましょう。すると眼の疲労は急速に回復して来ます。ついでに体操などで体もほぐしておきましょう。
しっかり治療をして完全に疲労を取り除きましょう!
  眼からくる肩凝りは、特に首や首と頭部の境を中心に凝りが出現し易いです。また眼の周りの顔面部の筋肉に対してもうっ血してくることがあります。特に上眼瞼にそういった傾向がみられます。また眼の下のくまもうっ血の意味があります。こういったうっ血や凝りをマッサージでほぐしてあげることによって、非常に良い結果が期待できます。様々な方法や薬などで眼精疲労に対処していますが、マッサージを加える事は眼精疲労のみならず、脳疲労の改善、強いては全身の疲労を取る事にこれ以上の有力な即効性が期待できる方法はありません。また眼精疲労は頭痛も引き起こすこともしばしばあります。こういった事全てを同時に改善する能力をマッサージは持っています。またマッサージには改善できにくいポイントは、鍼治療を併用する事によってさらに治療効果を増大させて、眼からくる肩凝りを解決させてゆきます。
 また皆さんからの御質問などお待ちしております。

 




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