顔の痺れ(しびれ)について、考えてみたいと思います。実は、私は顔面神経麻痺の治療に関してのコンテンツを書きながらも、こうした顔の痺れの治療の相談も多く、実際に治療においてもその件数も多いので、今回はその事を詳しくコンテンツにまとめる事にいたしました。悩んでいる方の、少しでもお役に立てたら幸いです。今回紹介する顔の痺れは、水痘ウィルス(みずぼうそう)が原因となる可能性の高いものです。
いわば、水痘ウィルスの再活性化にともなって、三叉神経痛として顔に帯状疱疹ができるケースで、そのレベルでは一番軽度の神経損傷がこの顔の痺れの正体であると考えています。その本筋から言えば、本来は顔の痛みとして出てくる問題ですが、三叉神経の組織学的部位において、神経の外套膜(一番外側の膜)が水痘ウィルスの再活性化によって傷つけられたものと考えています。一般的には、水痘ウィルスの神経損傷は深部に達する(神経鞘)事が多いのですが、顔の痺れだけの症状の場合は、軽度の損傷が多いケースと私は考えています。